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心霊スポットに行った帰り道に道路を這いずり回る蜘蛛女と出会った話

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男3人で埼玉県にある某幽霊トンネルに肝試しに行ったことがありました。

これは、その帰りの車内での出来事。

心霊トンネルでは特に変わったことも起きず、それなりに有名な場所だったので他の訪問者もいたんですよね。僕らの他に車がもう1台ぐらい。

ちょうど肝試しという行為自体に飽きてしまってたこともあり、自然と「帰ろうか」という話にまとまりました。

銀色のステップワゴンに男3人。友人の一人が運転席、もう一人が助手席。そして、僕だけが後ろの席にいました。

思いの外、恐怖で疲弊してしまっていたせいか車内はしんと静まり返っていて、聞こえるのは薄っすら流れるラジオの音とナビの音声のみ。

すると、ナビの声がほんの一瞬、「ぎゃっ、ぎゃぎゃぎゃ」とおかしな音を立てたのです。

まるで、録画したビデオをスローモーションにしたときのような声のような。

「ん?」

意識が一瞬そこに移ったコンマ何秒かのあとに、車の足元の方から「どうして?」と声を絞り出すような女の声が聞こえたんです。

その声は3人全員が聞いてました。もちろん、車内には僕ら男だけ。

ラジオは今流行りのバンドが演奏しているし、ナビの声とも明らかに違う。

「な、なんだ今の!?」

「ナビだろ……?」

「いや、後ろの方から聞こえたぜ?」

車内は瞬く間に混乱状態に。

その次の瞬間、前方の交差点の中央付近に変なものを見つけてしまったんですよ。

ウネウネ、ジタバタとうごめく謎の物体。

よく目を凝らして見ると、それは無理矢理折りたたまれたような体勢の女でした。

すごくコンパクト。なんていうか、曲がるはずのない方向に関節が曲がっている感じ。

それが、交差点の真ん中でジタバタジタバタ動いてたんです。

言葉にしづらい動きなんですけど、蜘蛛がひっくり返ってバタバタと暴れているのをイメージしてもらえば分かりやすいかと。

どこかに移動するでもなく、立ち上がるわけでもなく、その場でジタバタジタバタ。

長い髪と手足の形から、なんとなく「女」であることは察しがつきましたが。

絶対に人間ではないな、と思いましたね。あれだけ手足がいろんな方向に向いてたら間違いなく死んでますもん。

思わず「あっ!」と声を出し、前方を指差した瞬間に猛烈に気持ちが悪くなり、全身に鳥肌が立ち、ぶわっと涙が溢れてきました。

しかし、友人達にそんな姿を見られるわけにもいかず「い、いや、なんでもない」と必死で誤魔化しました。

人間って、マジで恐怖を感じるとゲロ吐きそうになるんですね。初めて知りました。

そのあとに寄ったコンビニで塩を買い、全員で振りかけ合いました。

そのとき、「さっきの『あっ!』ってなんだったの?絶対何か変なの見たでしょ」と友人に聞かれましたが、未だにその話はしていません。

僕が気付いたあとすぐに、その友人がそのまま車で轢いちゃってましたからねぇ。蜘蛛女。

轢いた瞬間、ゲームがバグったような音が遠くの方で鳴っていたんです。

「ビ、ビィーーーーーーガガガ、ピー、ガガ……ガ」みたいな耳障りな音。

おそらく、その音も僕しか聞こえていませんし、道路で蠢めく蜘蛛女も僕にしか見えていなかったようです。

人間を折り紙みたいに折りたたむことができたら、もしかするとあんな姿になるのかもしれませんねぇ。